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塗り壁の文化を伝える

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●左官的塾の本棚

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『日本の原点シリーズ 土』 LinkIcon


■発行所:新建新聞社
https://www.shinken-store.com/html/products/detail.php?product_id=175
■2014年5月発行
■販売価格(税込): 2,052 円


【contents】
縄文人が土に託した思い
土壁・土塀・土蔵が映える町並み
土の建築
 ・敷地の土を使い版築ブロックを積んだ(安養寺木造阿弥陀如来坐像収蔵施設)…隈研吾
 ・琵琶湖のエコトーンホテル(セトレマリーナびわ湖)
 ・魅力のつきない土蔵と版築に取組む
 ・現代の土壁を提案する
 ・これからの日本の土の家にむけて
 ・伝統土壁を今日に生かす

土の匠
 ・土壁にもデザインと提案を
 ・土の素材感を切り取る
 ・炎の匠と達磨釜 藤岡瓦千三百年の歴史を焼き上げる
 ・日本の近代化を見つめた煉瓦窯

土を知る
 ・土/土建築との出会いの数々
 ・土壁の弱点を補い強みを生かす
 ・土の科学 蓄熱・調湿佐用
 ・自然との共生を可能にする 左官の知恵・経験・技術で貢献を
 ・岐阜・愛知に土を訪ねて
 ・日本の瓦を巡る8つの物語

土の伝統
 ・数寄屋建築における土壁の美学
 ・希少となった「人研ぎ」の技術
 ・土佐紀行 漆喰の町並みを訪ねて

関東都市部での土の活用に取組む

伏見から日本各地に伝播した土人形
神とみなされてきた土 土の民俗







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[隔月刊]コンフォルト 138号 2014年6月号 LinkIcon
特集:漆喰と木の家

■編集長メッセージ:多田君枝
長きに渡って、世界中で建物に使われてきた漆喰と木。日本でも身近にあったあたりまえの素材のはずなのに、私たちの暮らしからはだいぶ遠くなってしまっていました。 コストや機能を数字で考えれば、昔ながらの素材は分が悪かったのです。でも最近、家づくりを真剣に考えた結果、「漆喰と木の家」に行き着く、という住み手が増えています。ただし漆喰は、知られているようで知られていないようです。最近は、さまざまな建材に「漆喰」の名がつけられているため、余計混乱を招いているのかもしれません。今号では伝統的な漆喰、さらにそれを応用した製品を丁寧に紹介。漆喰と木を使った心地よい住宅や、セルフビルドのノウハウもしっかり解説しています。なにごとも、本物と基本を知ればそれを応用できるはず。漆喰に興味のある方、必見です。



■目次(抜粋)
特集:漆喰と木の家
Houses Made with Lime Plaster and Wood

・漆喰ってなんでしょう?
ポイントは主成分の石灰です。
漆喰をつくってみる。
製作 小沼充(左官)

・漆喰と木が呼応する家
パブリックからプライベートへのグラデーション
  宮前の家(東京都杉並区)
  設計 熊澤安子/熊澤安子建築設計室

ボリュームあるリビング・ダイニングと4つの階段
  もえぎ野の家(神奈川県横浜市)
  設計 服部信康/服部信康建築設計事務所

・日々育ちゆく、親子の居場所
葦の芽幼稚園子育て支援センター「こどものもり」
設計 薩田英男/薩田建築スタジオ

・築140年の土蔵移築物語
秋田から鎌倉へ。約600kmを運ばれて
左官三昧の家 設計 大沢匠/O設計室

・風景と記憶をつなぐもの
被災地の土蔵調査を続けて 文・写真 渡邉義孝

・江副さんの新居は、八幡さまのふもと。
日田の家(大分県日田市)
設計 矢作昌生建築設計事務所



保存版
・漆喰大研究
漆喰 photo gallery 写真 藤田洋三、北田英治
現場レポート 蛇腹を引く 京都府庁旧本館内旧議場
材料編 現在の漆喰材料を知る 製品紹介
基本と下地 設計者が知っておきたい漆喰の要 植田俊彦(左官)
仕上げ編 漆喰仕上げのバリエーション 素材とパターン、磨き
仕上げ編 久住有生の仕事 レリーフ、磨き、スタイロ引摺り・半押さえ

・漆喰・木工をセルフビルドする
アフリカのパワーを持ち込んだモダンな白い洞窟
  古しき床敷き暮らす家(東京都府中市)
  設計 日暮雄一 施工 安村建設コンサルタント┼日暮雄一┼日暮原子

都会の落ち葉を身にまとい、変容し続ける家
  minomushi house(神奈川県相模原市)
  設計 加藤陽介/楓設計室 施工 長野修平┼長野深雪(NATURE WORKS)

・自分で塗りたい人のための漆喰の塗り方教室
指導 冨澤英一/富沢建材




発行:建築資料研究社
発行日:2014/05
販売価格:1,714円+税
詳細は以下HPからどうぞ
http://confort.ksknet.co.jp/special/index138.html







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『かたりべ文庫 職人の手仕事Vol.12 左官 荒木富士男』

■著者:荒木富士男
■発行日:2013/4/1
■発行所:(株)ゼネラルアサヒ かたりべ文庫
http://www.generalasahi.co.jp/kataribe/
■定価:本体500円+税

日々の暮らしに寄り添って、つくり継がれてきたものがあります。
職人の手仕事に真鍋、手抜きを育んだ素材、歴史、風土と、つくり手の思いを記録します。


■目次
・土の匠「左官」
・先人と語り、和洋を極める
・左官の技、職人の心
・荒木富士男の仕事
・左官の道具と
・左官仕上げ材
・鍛え上げた匠の技を
・次の世代へ






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『水彩画で綴る大工道具物語』 

■画:安田泰幸
■文:竹中大工道具館
■発行所:株式会社朝倉書店
■定価:本体1,600円+税

ノコギリ、
ノミ、
カンナ。
支えてきた大工道具の魅力を語る。
絵が、道具を握る人の手の温かさを伝え、
文が、道具に込められた工夫の数々を教えてくれる。
(東京大学教授 藤森照信)


■目次
第1章 大工道具の歴史
大工道具の起源
古代の大工道具
中世の大工道具
近世の大工道具
近代の大工道具

第2章 さまざまな大工道具
伐る道具と斫る道具
掘る道具
削る道具
はかる道具としるす道具
その他の道具
大工道具の標準編成

第3章 建築と木のはなし
木の文化
大工の技
建築と木、鉄と道具の博物館



※竹中大工道具館より寄贈を受けました本は、ご希望の皆さまに発送させて頂きました。
  ご応募ありがとうございました。





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楽しき土壁 京の左官親方が語る』

■著者:佐藤嘉一郎、矢ノ崎善太郎
■発行所:株式会社学芸出版社
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-1304-7.htm
■定価:本体1,800円+税


■まえがき(抜粋)
京都工芸繊維大学大学院准教授 矢ノ崎善太郎
健康的で耐火性も高いのに、なんで土壁を評価してくれないんやろ。佐藤さんは悔しそうに話します。でも、いまようやく土壁の良さは見直されつつあるのでしょうか。土壁を現代の、そして未来の建築現場の要求にも応えられる素材にするのは我々に課せられた宿題なのです。
土壁三昧。佐藤さんの人生はまさに土まみれの人生だったのかもしれません。佐藤さんの、あの細ながい指はいくつもの壁を鏝で押えつづけた職人さんの厳しさを物語っているのでしょう。土壁の職人になることは無理かもしれません。でも学ぶことは実に楽しい。佐藤さんといっしょに楽しい土壁歴遊をしませんか。


■目次
はじめに
1章 楽しき土のはなし(味わいのあるエコ材料)
2章 鏝は小さな手(幅広い左官の仕事)
3章 伝統とモダンの土壁(京の壁を歩く)
4章 目先を変える日々(勉強と修行の駆け出し時代)
5章 いつまでも鏝をもつな(親方になるということ)
御礼とあとがき







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どぞう
■著者:村尾かずこ  絵・文
■定価:1,500円 (税込)
■ISBNコード:9784903695006
■発行日:2005/11
■出版:SABU出版
■判型/頁数:25×23 28ページ
※在庫あり 下記の村尾かずこさんホームページに連絡下さい。
http://kazukomu.com/?page_id=15


■書評
おもいっきり子供になれる、なりたいときってありますよね。村尾さんの描いた『どぞう』の絵本を読んでいてそう思いました。村尾さんは美大でフレスコ画を学んだ方です。そのフレスコ画のキャンバスがしっくい壁なので、もともとから左官の塗り壁に興味がありました。そしてキャンバス作りの知識、経験からさらに、もっと大きなしっくい壁、たてものの壁塗りの勉強をはじめました。そこで一番の勉強はどぞう工事ではたらくことなので、左官親方をたずねて弟子入りしました。
『どぞう』のモデルは加藤信吾親方です。この加藤親方の工事現場で日々の仕事を体験しながら、村尾さんは壁塗りの技術を会得していきました。ですからこの『どぞう』の絵本には、職人ならではの目線で「土蔵工程」の各場面が描かれています。それも、ちいさな丘(伊語:モンティセロ)から俯瞰して見るよりも、もっとそばでありのままの体験を描いています。
ですから絵本からは、藁スサを切る音も、かべ土を練る音も、鏝をうごかす音も聞こえてきます。そしてかべ土の発酵したニオイも、つの又のニオイも、蔵のなかの乾くあいだの湿っけたニオイも嗅ぐことができます。そしてさらに、職人たちの話し声も、あかるい笑い声も、息をためてはいた緊張した技の音も訊くことができます。丸めて云えば目の前にリアルにひろがる光景をそのままに描いた絵本です。
村尾さんの添え文(解説)は、純粋な気持ちのままに、子供の遊び場の楽しみのように土蔵の手順を語っています。そのほんわかとした絵と文は、しばしばキツイ作業をしてきた左官職人のみならず左官的な人たちへの、村尾さんならではのオマージュ、そして応援歌と思いました。

2012/05/30 蟻谷佐平(編集員)  

※本の写真は、田舎の本屋さん-農山漁村文化協会HP-からの引用しました。






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『左官実用百科宝典 改訂増補16版』

■発行者:藪原鉄之助
■発行所:㈱ヤブ原出版部
■編集:㈱工文社
■定価:2,800円 (16版)
■発行日:初版 昭和27年7月~16版 昭和55年5月
■判型/頁数:本文403頁 付録89頁 (JASS 15 左官工事ほか) 
※在庫なし


《リシンは今から凡そ50年程前、独逸で発明されましたが発明家は乞食であります。その乞食が山を掘り、穴居生活を営む時、その穴の周囲を鋸の歯の折れたもので引掻き、住んで居る処を、或る工業学校の遠足の際、先生がその引掻いた粗面の何となく趣のあるのを見てそれにヒントを得た塗り方であります。我国に於ても約4、50年前樽入りとして輸入されたものであります。その内容はドロマイト系プラスターに白色ポルトランドセメント少量(約2割位)に砂利(茨城県土浦より出る桜川と称するものに酷似し居り)を入れ、それに酸化鉄や酸化クローム等の耐アルカリ顔料が混合され、施工は大変簡単でありますが高価につくので、其後ドロマイトと白色ポルトランドセメントと前記桜川砂利及び顔料が混合されて、リソイドと命名され多量に販売されるに至りました。その後各自が普通セメントと石灰と凡そ半々に入れ砕石砂利を適量入れたものを以て施工したものですが色相施工法等大変面白いものでした。左にその理想的配合を記します。・・・・続く》。

上記は本書の一部分を転記(No.167 リソイドとリシンの施工法 116頁)しました。事の起こりから歴史を述べ、用いる材料の産出地、材料配合割合、この仕上壁の耐久性(経年変化)の実証、施工上の注意点等がポイントを突いて記してあります。ただし、初版からすでに60年経ていますから、本文の“凡そ50年前”は“今から凡そ110年前”にと、改める必要もあるかと思います。

本書は本文314項目、付録JASS15 左官工事(日本建築学会左官工事標準仕様書)、特別講座、左官営業用英単語及会話、ほかに口絵「セメント芸術の種々」の写真が加わります。また本書の序文《・・・・今日の左官工事は多種多様な材料と施工法とがあるので、その技術の練磨も亦大いに重要視されるのである。・・・・続く》は、編纂の道しるべを簡潔に述べています。そして各項目の見出しは例えば《No110 江戸黒に青シブの生ずる訳と防止法》と、具体性に富んで読者の興味をひく内容を表しています。

本書の帯に、『左官業界でこんなに売れる本は珍しい。北は北海道から南は九州の南端まで左官業界の人なら1人一冊皆持っている。その上新しく就職した左官さんは争って買って行く。試みに眼をつぶってどの頁でもパッとめくって読んで見ると、その場で役立つ知識の泉が滾々と溢れていて、思わぬ利益も得られる。この本は面倒な学説ぬきの左官実用百科宝典だ、是非座右に!! ヤブ原出版部』。続いて裏帯に、『全国左官職待望の書 〈秘伝の公開〉 〈コツの伝授〉 〈知識の泉〉』と記してあります。

事実、本書は初版(1952年7月)から16版(1980年5月)へと、改訂増補しつつ長きにわたって出版されてきたので、お手持ちの方も多いかと存じます。ただし、先日、本書の在庫の問合せしたところ、今は販売されていない様子で残念な思いをしました。
まさに知識の泉がこんこんとあふれている本書、(願わくは)本書を大切にお持ちの方が歳をとられて譲ってもよいと云う決心の上、是非とも後輩左官の手に届くよう便宜していただけないかと切望する想いで記しました。にしても、うららかな春、例年にくらべ開花も早くよい季節になりましたね。


願わくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃  西行


2013/03/31 編集員 佐平




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『数奇屋住宅礼賛』


■刊行によせて
私たちの街に日本文化の潤いを
【中野区長 田中大輔】

中野区の住民である平野十三春氏は、兼ねてよりお茶室を研究なさっておられます。このたび、区立の公園に接する敷地にお茶室と数寄屋建築の住宅をつくられました。その敷地の約半分が中野区立江古田公園に接している関係で、公園を借景として豊かな茶庭のある本格的な茶室をつくりたいという相談があり、一般にも公開するということなので、氏の負担により公園の一部の整備を行うことに協力いたしました。

完成した建物や庭を見せていただきましたが、土壁や天然の本をふんだんに使い、職人の手腕による日本の伝続技術を駆使した本格的な数寄屋建築です。氏は「何世代にもわたって住み続けられ、後世に残しておきたいと思われるような和風住宅をつくっておきたい」と言っておられましたが、全くその通りの素晴らしいでき映えだと思いました。また、敷地を塀などで囲み開ざすのではなく、公と民を樹木で共生させ、より良い環境をつくりだしています。公園の一部も茶室の外露地風です。マツ、モミジ、サクラ、カエデなど三十種類ほどの樹木を五十本以上植えておられます。なかでも、接道にイテイの木を列植されたのは、氏が北海道で生まれ育った由と伺いました。イチイは北海道ではオンコといいますが、私も同じ北海道出身なので懐かしく思いました。

中野区は文化施設の普及にも力を入れていますが、区の協力により氏がつくられたこの数寄屋住宅は、まさしく中野区が誇れる文化施設になることでしよう。中野区は駅前開発で学生や外国人が多く集う街を目指しています。それは日本の新しい活気のある街をつくることですが、こうした日本古来の伝統的な数寄屋の文化が加われば、さらに潤いのある落ち着いた街になると思います。
社会づくりは人づくりであり、人が集まって幸せに生きる安心な社会が基本であります。氏はその中心に住宅を据えています。多くの人が集まりたくなる住宅は人の絆が深まり人々を孤独にさせず、生き方を前向きにして幸せを感じさせます。高齢化社会を迎えるにあたって、このような住宅のつくり方や生活のあり方は非常に大切なことであると思います。氏はこの著書で、日本の伝統的な慣習や行事がだんだん失われ、人々の絆や地域とのつながりがますます薄れていく現状を憂い、かつての日本の家や日本人のくらしについて論じ、その精神を取り戻すために数奇屋の魅力を再認識すべきだと説いています。そして数奇屋の素材や数奇屋をつくる職人たちの感性や伝統のワザを実例で示し、職人たちをこよなく賛美しているところにも共感を覚えます。是非、ご一読されるようお薦めいたします。



■目次
・刊行によせて
・はじめに
・茶室 数寄屋への理解を深めるために
・住み心地の良い住まい
・間 日本の住まい
 床の間/座敷/茶の間
 しきり/照明/縁側
・素 伝統の技
 土壁/木材/銘木/天井
 障子/襖/畳/三和土/露地
・松ヶ丘・松隠亭の仕事を語る 職人と建築家の対話
 大工/左官/木材/銘木
 建具/表具/建築設備/造園
・松ヶ丘・松隠亭の建設に関わった人々
・おわりに


■著者:平野十三春
■発行:株式会社エクスナレッジ
■定価:2,100円(税込)
■(株)エクスナレッジHP
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76781519





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『アースオーブン』 

文: トム ランダー、サトミ タバタ ランダー、田端英明
写真: トム ランダー、サトミ タバタ ランダー(P19.20.21.22上:山根雨香・P38: バニタ バーロウ)
カバーデザイン & レイアウト:サトミ タバタ ランダー
出版::ランダーランド LADERLAND


Copyright 2012 by
Tom Lander and Satomi Tabata Lander
LANDERLAND
62 KingSton Main St.
Hi∥sboro,NM 88042 USA
www.LanderLand.com
ISBN-13: 978-1475041 750
1SBN-10: 1475041756


Preface(序文)

2005年の夏に作り上げたこのアースオーブンは6年以上経った今でもそのままのライムプラスター磨きの光沢のある姿を保ち、6年前と全く変わらない状態でピザやパンを焼く事ができる。恒例のピザパーティーでは、50個のピザを焼き、その後パンを焼く。ランダーランドの人気イベントの一つでもある。アースオーブンに火を入れるたび、家族や友人たちと共にハッピーな満足感に浸る私達です。

どうして今になって、ブックレットが誕生?
アースオーブンを作り上げた直後、作業段階を記録としてまとめあげたものの、そのファイルは単なるアーカイブとして私たちのオフィスの片隅に置かれたままになっていたってこと。この6年間、数多くの人々からアースオーブンの作り方を問われその方法を伝え続けてきたってこと。今回そのアーカイブをオフィシャルに紹介したい、ハンサムで信頼できる機能を持つアースオーブンに乾杯したいっ!という気持ちが盛り上がりこのブックレットが誕生したというわけです。

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私達の「アースオーブンーステップバイステップで学ぶアースオーブンの作り方」は、写真や図面を中心に各作業段階がシンプルに解りやすく説明され、ビギナーの方にもフレンドリーにまとめられています。
セルフビルダーになりたいでもちょっと不安が。。。なんていう人たちのためにしっかり自信をもってアースオーブン作りを楽しんでいただきたいという願いをこめて作成されました。

アースオーブンはオルノ、アドビオーブン、ピザオーブン、ブレッドオーブンなどと呼ばれ作り方にもいろいろな方法があります。ここでは私たち/ランダーランドの作り方として土のオーブンにアルミホイルの保温バリアとナチュラル素材のインスレーションとなるパミス(灰白色で、多孔質のガーデニング用の軽石・p6参照)の壁を作り込み土の層が長時間熱を保つ事ができる理想的でエコフレンドリーな方法を紹介します。

アースオーブン作りはスクールプロジェクト、コミュニティーイベント、また家族団楽に、かつ友人たちを招いての週末アクティビティーとして幅広い年齢層で楽しめるものです。

この小さなブックレットがあなたのプロジェクトヘのアイデアのーつとなりインスピレーションとなることを願います。そして学んだ方法をもとに自分にあった新しい方法を生み出すなんてことも可能です。どうか土が与えてくれる限りないクリエーションをエンジョイしてくださいねっ!

アースオーブン作りの「ハウ・トゥー」を頭の中でしっかり消化したら、さあ、どろんこになって楽しもうよ!

Let’s Play with Mud!

Tom and Satomi

________________________________________

『アースオーブン』著者のホームページご紹介
トム ランダー, サトミ タバタ ランダー  Tom Lander / Satomi T. Lander
http://www.landerland.com/Welcome.html

※本の入手は以下へEメールでお問い合わせ下さい。
Satomi@LanderLand.com

※他のコーナーに関連記事をアップしていますので、ぜひご覧ください。
■連載「ちかば散歩:小冊子『アースオーブン』を読んで...」へLinkIcon
■投稿「サトミ タバタ ランダー :土のワークショップ ニューメキシコ州便り」へLinkIcon
■投稿「サトミ タバタ ランダー :本当の自然素材「土」」へLinkIcon





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日本の白い壁 -石灰がつくり出す多様な世界

本書では、白い壁が果たしてきた役割、そしてその原料である石灰のこれまで知られてこなかった多様性を、美しい写真で紹介していきます。

【目次】
描くための白い壁、描かれた白い壁
近代の白 明治・大正・昭和の白の建築
日本建築の白------- 藤井恵介
左官職人・浅原雄三が語る、白に宿るもの------- 花島敦子
石灰プロフィール------- 永峰美佳
[コラム] 近代の工場
[コラム] 賢治と石灰
すごいぞ石灰、人類を陰で支える魔法の石------- 佐野由佳
日本「鏝絵、なまこ壁」博覧会 -------藤田洋三、永峰美佳

天地:257mm×左右182mm/オールカラー総64ページ/無線綴じ
定価:1,500円(税別)
発行:LIXIL出版
http://www1.lixil.co.jp/publish/book/detail/d_86480901.html



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日本の大工道具職人
著者:鈴木俊昭 -(有)スズキ金物店代表取締役社長-

■書評
日本における鍛冶技術は世界最高峰と評されて久しい。この本の序文にいわく「今日までの大工道具研究は、鋸(ノコギリ)・鉋(カンナ)・鑿(ノミ)・墨壺(スミツボ)・チョーナ・槍鉋(ヤリガンナ)・斧(オノ)などの道具の種類と使用法やその発達の歴史、またそれを使う大工職の人たちの研究に重きが置かれ、それら道具を製作する職人の人たちを対象としてきた研究は、極めて少ない状態でした。」いわく「大工道具研究は、道具とそれを使う大工職とそれを製作する職人の三つの観点から調査・研究が行われるべきものです。」
著者は50年余りの道具と資史料収集、伝聞、そして尊父の時代から関わりを持った鍛冶職人との深い交流により、長年の調査・研究を整理分類し考察の成果をこの本にまとめられた。その内容は平易な文章で詳しく語られ、製作した鍛冶職人の系譜をはじめ、鍛冶職人の歴史を後世に残すと云う著者の純粋な意図は、著者の豊富な知識と鍛冶職人へのやさしい感情により、その貴重さを伝える格好の本と評したい。そのような著者の鍛冶職人への語り口は、やはり稼業を継いだ方ならではのことと思うし、幸い、ご長男が稼業を継がれたことは、著者の鍛冶職人への敬愛する心、労りの精神をそのまま自然に継承されて行かれる仕合せを感じる思いがした。
補論の左官3編は左官的塾読者にとってより身近なテーマになる。著者の道案内(考察)に思わぬ新発見および新史実に出合えると思うので楽しみに読んでもらいたい。この補論は著者のご厚意で6月から連載します。著者のご厚意にあらためて感謝申し上げます。 
蟻谷佐平(編集員) 2012/05/29 記

■目 次
第1章 江戸・東京の大工道具職人
1、千代鶴是秀の系譜
2、千代鶴是秀と「書」について
3、千代鶴是秀/刀匠加藤家の系譜
4、刀匠備前伝石堂派の系譜
5、謎の東京都鉋製造協同組合
6、東京飽(カンナ)鍛冶の達人[佐野勝二] 
7、昭和初期の鉋価格と大工手間賃との比較について
8、大工道具鍛冶に関する史料「怪物傅」
9、大工道具鍛冶「國弘」について
10、國弘と義廣の鉋製造年代の判定について
11、謎の鑿(ノミ)鍛冶「正光」について
12、東京の忘れられた鑿鍛冶名人 
13、語り伝えられた「東京鑿共同組合」
14、東京鑿鍛冶の系譜
15、東京鋸(ノコギリ)鍛冶の史料「東京名工鑑」
16、新発見/両刃鋸の出現時期について
17、鋸目立て専門職の誕生について
18、東京墨壷の系譜
19、「スミツボ」の漢字表記の変遷について
20、刃物鍛冶[加藤良明]家の系譜
21、東京における金物小売商業団体の発展小史
22、東京の鋸組合の歴史について
第2章 会津の大工道具職人
1、会津刃物道具鍛冶の名工「長嶺重延」
2、会津最後の鋸鍛冶「中屋伝左衛門」
第3章 越後・新潟の大工道具職人
1、三条飽鍛冶の系譜
2、人間国宝の鍛った飽
3、新潟与板の「夫婦飽」について
4、三条馨鍛冶の系譜
5、謎の新潟墨壷の名工「一文字正兼」
第4章 播州三木の大工道具職人
1、播州三木の鋸鍛冶 名工「宮野鉄之助」
2、三木の馨鍛冶の名工「錦龍」  
3、三木の飽鍛冶 名工「千代鶴貞秀」
補 論
1、「左官」呼称の変遷について
2、左官鏝の歴史について
3、左官鏝の柄について


■著者略歴
昭和19年(1944)東京都世田谷に生まれる。昭和41年(1966)3月に法政大学経営学部を卒業後、父の経営する(有)スズキ金物店を継ぐ。この時より大工道具や左官鏝に興味を持ち、道具と史料の収集を始め、今日に至る研究考察を通じ平成23年(2011)「日本の大工道具職人」にその成果をまとめる。


発行:2011年8月28日 第1版第1刷発行
発行所:㈱財界研究所
価格:2,100円
購入方法及び問い合わせ:  ※一般書店販売はしておりません。
(有)スズキ金物店
東京都世田谷区池尻2-8-6
TEL 03-3411-0310 FAX 03-3411-0382
E-mail: misyuku_suzuki_kanamonoten@yahoo.co.jp





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独創するヒト ソリストの思考術シリーズ 第五巻
左官 挾土秀平の生きる力
著作:挾土秀平

左官はいまや“絶滅危惧種”である

職人受難の時代に、「土壁」に魅せられて、型にはまらず、狂気なまでに疾走し続ける、稀代の左官職人挾土秀平が伝える、誇りある生き様を貫くための覚悟と勇気。効率化優先という時代の趨勢に抗い、揺らぐことのない信念と夢への情熱を土壁に宿し続け、不遇にあえぐ職人たちの代弁者である挾土秀平は、時代を紡ぐソリストである。


僕は、いま“絶滅危惧種”として日本にいながら、その日本を美しく変えるような新しい左官の概念を探り、ありったけの力を振り絞って左官の仕事をやり続けている。
それが僕の生き方であり、左官としての生き甲斐であり、そこに夢がある。
(本文より)


発行年月:2012/4/27
価格:本体1600円+税
発行:六耀社
https://www.rikuyosha.co.jp/products/detail4310/






多数のメディアでその活躍が紹介される左官:挾土秀平氏が書き温めてきた想像のものがたり。写真詩集三部作。

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歓待の西洋室物語



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光のむこう



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青と琥珀



各冊とも
著作:挾土秀平
発行年月:2012/02
価格:本体1200円+税
発行:木耳社
http://www.mokujisha.co.jp/book/b99872.html





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世間遺産放浪記 俗世間篇

藤田洋三著

それは、暮らしと風土が生んだ庶民の遺産。建築家なしの名土木から、職人の手技が生んだ造作意匠、無意識過剰な迷建築まで、心に沁みる306遺産をオールカラーで紹介する第2弾。

発行年月:2012/01
A5判変並製・368頁・定価2835円(本体2700円)
発行:石風社
http://sekifusha.com/5663



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世間遺産放浪記

藤田洋三著

働き者の産業建築から、小屋、屋根、壁、近代建築、職人、奇祭、無意識過剰な迷建築まで、庶民の手と風土が生んだ「実用の美」の風景。沸騰する遺産ブームの中で、見過ごされてきたもうひとつのヘリテイジ(=遺産)を日本全国津々浦々に追った旅の記録。痛快無比、心に沁みるオールカラー。

発行年月:2007/04
A5判変並製・304頁・定価2415円(本体2300円)
発行:石風社
http://sekifusha.com/3268




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左官回話 11人の職人と美術家の対話


「大江戸左官祭り(4/13-15晴海トリトンスクエアにて開催)」で会場構成・企画などを担当した美術家、木村謙一さんと11人の左官職人との対話を収録


出版元:pao
販売開始:2012/4/11
販売価格:¥3570(消費税込)
A5版 268ページ オールカラー
お買い求めご希望の場合は、当面下記へお申し込みください
(株)包 〒164-0003 東京都中野区東中野2-25-6
Tel/Fax:03-3361-2218   e-mail:pao@paoco.jp




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[隔月刊]コンフォルト 125号 2012年4月号   
特集:左官と塗装  Plastering and Painting


編集長メッセージ:多田君枝
ともすれば、「ローコストに」「無難に」なりがちな壁。でも、色、テクスチャー、機能性などを吟味すれば、表現は無限です。今号では、ひと味もふた味も違う左官や塗装をたくさんご紹介。フランスの土の建築研究所やオーストリアのモダンな版築の家など海外情報も。左官や塗装の広がりを感じさせる特集です。

■目次(抜粋)
特集:左官と塗装

・ゆっくりとした土の時間のある家
土のかまくらに, 日常の「圏外」を見つける
時空庵(福岡県中央区) 設計/松山将勝(松山建築設計室) 左官/原田進

ていねいな暮らしに似合う, かけかがえのない土と紙 桜の家(東京都杉並区)
設計/日置拓人+南の島工房一級建築士事務所 左官/久住有生

・左官がつくる,ただひとつの壁
壁に描く心象の風景  挾土秀平
欲望を抜け、本質に向かう  久住有生

・壁の力を引き出す塗装
路地のような家で, スパイスの効いた壁をめぐる
Iさんの家(東京都) 設計/西久保毅人(ニコ設計室)

葉群れを透過した緑の光を感じる壁
三田I邸(東京都港区) 設計/雨宮知彦(ユニティデザイン一級建築士事務所) 塗装/なかむらしゅうへい

調湿性・蓄熱性・エコロジー性……
・いま注目される,建築素材としての土
文/遠野未来(建築家)
世界各地ではじまっている、土の見直しと新たな試み
科学的データ, コストと居住性──豊田保之さんに聞く
土壁をモダンな建築と調和させる

海外レポート
・人工地層の家 「ラオホ・ハウス」(オーストリア)
設計/ロジャー・ボルツハウサー マルティン・ラオホ レポート/畑中久美子(建築家)
版築の家、ラオホ邸に泊まる/土の力と楽しさを伝えたい

海外レポート
・土の建築で世界を結ぶ有機的組織
フランスの国立土建築研究所 クラテールとは?
安田治文(建築家・クラテール ポストマスター・コース研究生)/ 鈴木晋作(建築旅人)/磯村雅子(建築家・クラテール修了生) 土のアーティスト シルヴィー・ウイーラー、ジゼル・タクスィル

保存版
・左官と塗装の仕上げ見本帖壁の向こうをつくる壁
土壁/版築/漆喰/磨き/エイジング/擬木/金属/さまざまな質感


発行:建築資料研究社
発行日:2012/03
販売価格:1,800円 (税込)
詳細は以下HPからどうぞ
http://confort.ksknet.co.jp/special/index125.html




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京都土壁案内  In Praise of Mud   

塚本由晴・森田一弥 著


■内容紹介
寺社や茶室はもとより、お茶屋や洋館、蔵や土塀まで、時を経て町に滲み出た土壁の魅力を紐解き、巡る、今日の京都の建築・街歩きガイド。京都の若手建築家で左官職人でもある森田一弥の案内は初心者にも優しく、塚本由晴(アトリエ・ワン)の撮り下ろし写真は町の日常に潜む土壁の迫力を見事に切り取った。素人も愛好家も必見。

発行年月:2012/03
A5判・144頁・定価1995円(本体1900円)
発行:学芸出版社
http://www.gakugei-pub.jp/


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使える!内外装材[活用]シート


設計の視点で選ぶ建材活用書。図版・実例も豊富で設計者必携のバイブルです。
■目次
・設計者は建材情報を俯瞰する-まえがきに代えて-
・メーカーに訊くガラスの最新情報
・建材インデックス
・[みんなの建材倶楽部]Webサイト/本書の特徴と使い方
・外部
 屋根/外壁・軒天材/防水/外部床/開口部/ガラス/塗装/ 外構/緑化
・内部
 床/壁天井材/建具/家具/造作材/塗装
・機能材
 断熱材/防湿防水/調湿・脱臭建材/防音(遮音・吸音)/ 樹脂系建材/耐火防火/防蟻/汎用金属型材
・執筆者プロフィール/参考・引用文献


判型:B5変判
頁数:271
発行年月:2011/07
販売価格:3,360円(税込)
発行:エクスナレッジ
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76781166


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左官総覧 2011年版


左官総覧 2011年版 のご案内


■巻頭企画:時代が求める左官仕上げの魅力
◎個性的な左官意匠の魅力
日本化成㈱、㈱岡田建工、フジワラ化学㈱、四国化成工業㈱、菊水化学工業㈱、㈱ボース、ヤブ原産業㈱、 (有)原田左官工業所
◎確かな左官技術が古民家を蘇らせた
神奈川県川崎市 高願寺


■巻頭特集;安心・安全・快適な左官材料の機能性
現在、快適な住環境へのニーズがユーザーの間でも高まりつつあり、耐火性・抗菌性・吸放湿性・冷暖房効率の向上といった環境や安全に優れた左官材料・工法が注目されてきています。また、懸念される電力不足に対しても断熱性に優れ、冷暖房効率を高める湿式外断熱工法は効果が期待できます。そこで、巻頭特集では、注目の集まる左官工法・材料別に識者の意見を伺うともにレポートを掲載し、現状と今後の展望を追いかけます。

[土壁]
くインタビュー>
・現場で一緒に作り込んでいける、なんでもできるのが左官の魅カ
 木村謙―さん(晴れやか美術計画)に聞く
・建築に塗り壁を採用する利点
 平尾 茂(京都左官協同組合専務理事)
・小舞土壁に用いる壁土材料に関する研究
 山田宮土理(早稲田大学輿石直幸研究室)
・土塗壁の不燃材料としての性能検証 関西木造住文化研究会
 長谷見雄二(早稲田大学教授)/小澤大樹(早稲田大学理工学部建築学科長谷見雄二研究室)/安井 昇(早稲田大学理工学研究所研究員)/田村佳英(悠計画研究所代表)/武田眞理子(悠計画研究所)
[漆喰]
・漆喰に抗菌・抗ウイルス効果は期待できるか
 難波蓮太郎(工学院大学建築学科工学博士)、門間英毅(法政大学マイクロ・ナノテクノロジー研究センター工学博士)
・石灰系仕上塗り材の抗ウイルス性
 伊藤壽啓・尾花誠―・伊奈幸雄・山名英明鳥取大学農学部鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター/村樫石灰工業㈱、㈱モチガセ
[湿式外断熱]
くインタビュー>
・耐震+外断熱が改修事業の鍵を握る
 堀内正純さん(NPO法人外断熱推進会議事務局長)に聞く
くインタビュー>
・外断熱工事で左官の職域を拡げる
 塚田真―郎さん(㈱塚田工業代表取締役社長)に聞く


■特別企画:左官職人になるために~入職者の間口を広げる新たな動き
建築不況下、職人の就労条件が厳しくなる中で、左官職の高齢化、とりわけ若年技能者の入職者不足が問題となっています。かつての徒弟制度は失われ、技術継承の面からも、次世代を担う若手職人の育成が困難になりつつあります。特別企画では、こうした中で女性や若手の感性を尊重し雇用に臨む事例や、職業能力開発センターの行う教育に焦点をあて、若年技能者教育の新たな流れを追いかけます。

座談会:女性左官が新しい風を吹き込む
女性の進出を後押しする左官業者さんに集まっていただきました。
く出席者 >
原田宗亮さん (有)原田左官工業所 代表取締役社長
伊藤敏夫さん (株)伊藤左官工業 代表取締役社長
野宮未葵さん (有)原田左官工業所
宮川千尋さん (株)伊藤左官工業
司会進行:編集部

くインタビュー>
限られた時間の中で左官の基本を学ぶ
神谷清太郎さん・神崎宏明さん・原美智昭さん
(都立城東職業能力開発センター足立校 住宅内外装仕上科指導員)に聞く


■各種資料
◇著名左官資材データシート
◇商品一覧(市販材料7,000銘柄掲載)
内外壁用仕上塗材・下地調整材・モルタル混和材・塗り床材・左官用定木・機械・鏝取扱企業
◇左官関連企業・団体要覧(業界500企業、団体紹介)
団体要覧・企業要覧(製造)・企業要覧(販売・工事)
◇伝統の左官技術
土蔵塗り・しっくい彫刻・屋根しっくい・なまこ壁・建築と装飾・じゃ腹引き・大津みがき・セメント彫刻・擬木と擬板・土佐漆喰・土塀
◇左官鏝あれこれ

発行日:2011年6月

販売価格:5,250円(税込)
発行元: (株)工文社
〒101-0026
東京都千代田区神田佐久間河岸713 柴田ビル
TEL: 03-3866‐3504 FAX: 03-3866‐3858
E‐mail: zq5f-kb@asahi-net.or.jp
http://www.ko-bunsha.com


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世界で一番やさしい左官

原田宗亮 著


■内容・概要
左官の各種工法、材料・施工の知識はもちろんのこと、豊富なカラー塗り見本で分かりやすい、左官入門の決定版!


■目次
・左官仕上げINDEX
・左官動作INDEX
・左官材料INDEX
・左官道具INDEX

・Part1 仕上げ編
漆喰/土佐漆喰/大津壁/珪藻土/セメントモルタル/掻き落とし/石膏系左官仕上げ/樹脂系左官仕上げ/ヨーロッパの漆喰/種石洗い出し/種石埋込み/研ぎ出し/三和土/ドロマイトプラスター仕上げ/アグネシアセメント仕上げ/版築/築地塀/日干し煉瓦/タイル埋込み/スタンプコンクリート工法/京壁・聚楽壁/砂壁・繊維壁/土壁・中塗り・切り返し/擬木・擬岩/掻き落としレリーフ/石膏彫刻/なまこ壁/光る泥団子(Column)注目の装飾技法、「鏝絵」と「フレスコ画」

・Part2 材料編
固化材 1 石灰/固化材 2 石膏/固化材 3 セメント/固化材 4 樹脂/固化材 5 粘土/その他の固化材/色土/種石/砂・珪砂/スサ/室内環境を改善する材料/接着材/軽量骨材/糊・混和材/顔料/装飾材/既調合製品と現場調合
(Column)左官職人になるには

・Part3 施工編
左官の道具(一般編)/左官の道具(プロ編)/金鏝の種類/その他の鏝/ラス下地/小舞下地/外壁下地/内壁下地 1/内壁下地 2/石膏ボードの張り方/クラックの防ぎ方/曲面仕上げの下地/ビニルクロスの上に直塗り 1/ビニルクロスの上に直塗り 2/失敗しない左官仕上げ 1/失敗しない左官仕上げ 2/DIYの注意/部分補正/メンテナンス
(Column)土蔵は左官技術の結晶である

・Part4 左官を知る編
左官の魅力/左官のメリット/左官とエコロジー/「左官」という名前の由来/日本と西洋の左官の違い/左官の歴史/左官の現在/新しい左官製品/左官によるオブジェ/炉壇と竈/左官で有名な建築物1/左官で有名な建築物2/左官を知るところ1/左官を知るところ2/左官を知るところ3


■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
原田宗亮
1974年東京都生まれ。武蔵大学卒業。(有)原田左官工業所代表取締役。(社)日本左官業組合連合会広報委員等を務め、青年部平成会の会長に就任。二級建築施工管理技士。左官基幹技能者。

発行日:2011年2月

販売価格:3,150円 (税込)
編集・発行:エクスナレッジ
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76781095



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【隔月刊】 コンフォルト 2011年2月号
特集 はじめての左官

はるか昔からつい数十年前まで、日本の建物の壁といったら左官でした。民家や町家や蔵はもちろん、作業小屋からお城まで、壁は竹や木の下地に土を塗り重ねてつくられていました。それだけ蓄積があるのだから、左官はすごく幅広くて奥深い。さりげなく使うこともできるし、こだわればキリがなく、素人でも施工に参加できるおおらかな部分もあります。左官を取り入れることによって、得られるものはいっぱい。今号で、ぜひ左官の魅力に触れてみてください。

■内容
・大地の波、泥の炎
土のモスク(西アフリカ・マリ)
写真・文/日暮雄一

・現代の暮らしと寄り添うニュートラルな左官
さまざまな居場所をつくる壁を、現場の土で仕上げる
大地の景色(長野・塩尻市)
設計/松野勉・相澤久美(ライフアンドシェルター社)
左官/腰原隆盛(腰原左官店)

・左官のつくるいろいろな肌合いの白が、室内をおだらかな光で満たす
西原の住宅(東京・渋谷区) 設計/井上洋介(井上洋介建築研究所)
左官/谷口辰次郎(谷口工業) 遠藤竜幸(遠藤建装)

・繰り返し行きたくなる、土壁の店
仕立ての良い白い素材に包まれる
虎白(東京・神楽坂) 設計/広谷純弘(アーキヴィジョン広谷スタジオ)
左官/横山和弘(越後屋左官店)

・往事の職人技と左官のいい塩梅
そば切り文目堂(大阪・中央区) 改修設計/北村茂章(北村建築工房)
左官/山本忠和(山本工業所)

・ほっこりした土壁とお茶の滋味を楽しむ
好日居(京都・左京区) 改修設計/横山晴美 
左官/萩野哲也(さくあん)

・マンションを土壁でリフォームする
躯体コンクリートに負けない荒壁の表情に、 タイムレスなしつらいが調和する。
荒壁を廻めぐる家(京都・左京区) 設計/柳沢究(究建築研究室)┼神楽岡工作公司
左官/浅原一郎・矢野孝太郎(しっくい浅原)

・四季を通じて心地よい温熱環境のために。厚さ20ミリの土壁を塗る
岩本邸(埼玉・狭山市) 設計/為田悟(TAGAtame建築設計)
左官/大森基伊(壁塗りぴえろ)

・設計者やデザイナーも歓迎の「左官の会」案内
左官に出会う、左官から学ぶ

・「はじめての左官」な人も、知っておきたい左官の下地とお金の話
左官座談会┼見積もりシミュレーション 阿嶋一浩 木村一幸 吉村誠

・左官職人案内 2011

・久住章の左官講座 漆喰・石灰編
白い左官材、漆喰・石灰の「これまで」と「今後の役割」
土佐漆喰磨き/ナマコ壁/漆喰レリーフ/漆喰壁画
イタリア式漆喰磨き/漆喰磨き/三和土

・建築家と左官がつくる塗り壁仕上げ試作帖
不透明から透明へのグラデーション 菊地宏┼原田左官工業所
住宅の中で使いたい壁、5題 大川三枝子┼左官9組 

・対談 土壁の魅力って何だろう?
藤森照信(建築家、建築史家)┼久住有生(左官)
「暮らしのこれから」をみつける

・益子 土祭(ひじさい)
写真/村田昇 文/渡辺尚子


発行:建築資料研究社
発行日:2011/1/5
販売価格:1,800円 (税込)
詳細は以下HPからどうぞ
http://www.webconfort.jp/index.html


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近世日本建築の意匠―庭園・建築・都市計画、茶道にみる西欧文化(単行本)

久住 章 推薦


■勉強会で久住章が紹介

2010年6月26日伊豆修善寺・柳生の庄で開催された「数奇屋建築(左官)を語る会」の勉強会で、久住章がこの「近世日本建築の意匠」を参加者に紹介し、第八章、第九章及び第十四章について講義をいたしました。



第八章 茶道とキリスト教の関与

茶道とキリスト教の関与について、400年も前に宣教師ジョアン・ロドリゲスが「数奇」と呼ばれる茶の湯の本質を正しく伝えている。近世において「数奇」について多々解説された解説書が出されているが、解説しているものの、理屈・考えが入っており、難しい解説書となっているものが多い。

宣教師ジョアン・ロドリゲス曰く「数奇という言葉は、すくという動詞から出た言葉でその意味は渇望する、愛好する、楽しいことに心を傾けるということである」、すなわち「その専門家は然るべく行うことがらの理由とか原因とかについて言葉で明らかにせず、ただそれを行うことによって示し、すべてを学ぶ人たちの思索と論議とに委ねる」である。さらに噛み砕くと「ある者が正しいやり方からはずれたことを行い、その理由を付すことを望まないときには、それを数奇という。彼はそれを好み、それが気にいっている、それが彼には良いことと思われ、彼はそれを嗜むということである。」


第九章 茶道の作法への西欧文化の影響

千利休はほとんど無彩色の茶室を作り、待庵に代表される荒壁仕上げは塗り壁後、すぐに藁すさを取り除き、灰汁による彩色に経年変化を表した壁である。一方、その弟子の古田織部は赤くペンキのように彩色し、さらに弟子の小堀遠州に至っては、桂離宮の代表的な意匠である青と白のチェック模様を茶室に持ち込んでいる。

千利休の直系の武者小路千家、表千家、裏千家が忠実に千利休の手法を継承しているが、古田織部や小堀遠州はキリシタン、あるいは南蛮貿易を通じてもたらされた西洋文化の影響をとらえた方が自然である。事実、古田織部はキリスト教徒として処刑されており、小堀遠州が関わった桂離宮の基礎を作った八条宮智仁親王の子で、建設を引き継いだ八条宮智忠の妃は前田利家の孫で、キリシタンであったと推察されている常昭院である。この関係により青の加賀奉書紙を使った松琴亭一の間・青白市松模様の襖が製作されたと推察できる。

左官でいえば大阪土の赤は貿易の盛んな堺を控えた大阪で広く使われ、これが最も高価な仕上げ土で、後発の二流品が京錆土であった。京都はやはり伝統を継承することに傾注していたためと考えられる。


第十四章 「きれい」という美意識について

ものの色、形を誉める言葉に「きれい」あるいは「美しい」、「かわいい」という表現がある。
辞書でしらべると「美しい」は語源が「いつくしむ」であり、愛情がともなう内面的な美であるといわれており、8世紀の『日本書紀』ですでに用いられている。また「かわいい」の語源は「かわいそう」であり、同情を誘い保護したくなる美であり、中世の『史記抄』で初見されている。

そして「きれい」の語源は不明であるが、「綺麗」あるいは「奇麗」という漢字をあて、すっきり、さっぱりしたさまをあらわすという。「きれいにする」「きれいごと」など、整形された美に用いられ、その発生は浮世草子や滑稽本、浄瑠璃本などで、江戸時代から使われるようになった。すなわち「美しい」あるいは「かわいい」と「きれい」の違いは、感情が伴うか否かにあるとわかる。またその表現は新しく、江戸時代初期に生まれたものである。

江戸初期に、桂離宮に代表される後水尾院とその周辺の文化人たちが関与した庭園や建物の多くが、ヨーロッパの西洋文化の影響下にあったといわざるをえない。この時代の建物の多くは、「綺麗座敷」と呼ばれ、近世に入って空間の装飾が進み、寛永文化サロンを中心とした文化人の間に独自の美意識が生み出され、それに基づいて作られた建築群である。引手や釘隠しなどの金具、また欄干や違い棚の意匠に「綺麗屋敷」独特の装飾性が認められ、これらには小堀遠州が指導した加賀で造られたものが多く存在する。一方、西欧意匠を自らの陶芸作品に多数取り入れた、遠州の師にあたる古田織部はその作風を「綺麗成るやう」に心掛けたという。
このようにして観察してみると、「きれい」という美意識は西欧文化が日本文化へ導入されたもので、これらのような美意識を指して、当時の人々は突然口々に「きれい」いう言葉で表現し始めたのであろう。



■内容(「BOOK」データベースより)

桃山時代から、江戸時代初期にかけて、キリスト教宣教師の布教活動や南蛮貿易によって、日本に伝えられた西欧文化が日本の庭園、建築、茶道などに、どのような影響を与えたのか、具体的に例をとりあげつつ、「近世疑洋風建築」といった新しい視点から論考する意欲作。

目次
・はじめに
・第一章  寛永期日本庭園にみられる同時代西欧庭園の影響
・第二章  桂離宮にみられる同時代西欧文化の影響
・第三章  遠州作品にみられる同時代西欧庭園の影響
・第四章  桂離宮の遠州作否定説への疑問
・第五章  龍安寺石庭の由緒について
・第六章  書院造りにみられる遠近法的効果
・第七章  南蛮寺の復元
・第八章  茶道とキリスト教の関与
・第九章  茶道の作法への西欧文化の影響
・第十章  豊臣秀吉の都市計画におけるヴィスタの手法
・第十一章 慈照寺及び厳島神社への西欧意匠の影響
・第十二章 高山右近の教会建築
・第十三章 加賀文化への小堀遠州の関与
・第十四章 「きれい」という美意識について
・第十五章 長崎サント・ドミンゴ教会の復元
・あとがき

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宮元 健次
専攻、日本建築史。1962年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。宮元庭園建築研究所代表取締役。愛知産業大学建築デザイン学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

定価:7,350円
編集・発行:株式会社雄山閣
TEL 03-3262-3231   http://www.yuzankaku.co.jp/


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「左官と建築」 暮らしに自然を取り戻す手仕事の美

チルチンびと 別冊34  2011JAN


大工と並んで住まいづくりに欠かせない存在である左官。「大地から得た土、藁を水と合わせ、住まいの壁と成す」という左官ならではの風景は、かつてはどこでも見られる、ごく当たり前のものでした。一方その歴史は、一説によれば聖徳太子が、建築に関わる土の仕事を左官、木の仕事を右官と命じた、と伝えられるほど古いものです(右官とは、今でいう大工のこと)。
日常の風景でありながら貴重な文化でもある左官の世界。それが目の前から消えようとしています。いま再び私たちの手に取り戻すべく、「チルチンびと」は、別冊34号『左官と建築』を刊行いたします。水先案内人は、40年の長きにわたって左官と共に生きてきた元『左官教室』編集長・小林澄夫。これから家を建てようとしている方はもちろん、施工に携わる方や設計に携わる方にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
(紹介文は風土社HP http://www.fudosha.com/index.html より転載)

Contents
■ 花咲く左官術 小林澄夫
■ 左官・挾土秀平の世界
■ 左官入門 横川倫子・小林澄夫
左官の仕事とは
塗り壁の素材を知る
左官の仕事の大きな流れ
塗り壁の下地づくりから仕上げまで
場所の生み出す左官のかたち
■ 全国「塗り壁」散歩 小林澄夫
誰でも気軽に訪ねることができる左官の見どころ
■ 塗り壁歳時記
■ 土壁を科学する
地震と“柔らかく”付き合う
「木と土の家」を火から守る
「土壁が呼吸する」という意味
■ 次代を担う手と目を育てる <左官を考える会>の取り組み
■ 土と出会う場所 INAX 土・どろんこ館
■ 左官職人 加藤信吾
■ 建築家と左官表現 その作例から学ぶ
上野英二 泉幸甫 北田たくみ 高橋昌巳
■ 無垢の木と塗り壁でつくる家
(チルチンびと「『地域主義工務店』の会」工務店の施工事例より)
勇建工業(愛知県) 西渕工務店(愛媛県) 高陽建設(香川県)
■ 左官用語集
■ 塗り壁材カタログ

定価:2,400円(税込)
出版社:風土社(2010年11月29日発売)


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息づく左官職人の技 「鳥取県の鏝絵なまこ壁」

鏝絵なまこ壁文化推進協議会編


鳥取県では平成19年より、県内の魅力的な鏝絵なまこ壁の発見・収集・調査・分析・情報発信等が進められており、平成22年春には鏝絵なまこ壁文化推進協議会(野田邦弘会長、事務局は鳥取大学地域学部内)が設置されました。鏝絵なまこ壁文化推進協議会がその役割の一つである“県内の鏝絵なまこ壁を紹介する冊子を作成”に基づき、このほど同協議会が実施してきた調査や情報発信の活動結果をまとめた『息づく左官職人の技「鳥取県の鏝絵なまこ壁」』が発刊されました。


■内容(本書のあとがきから抜粋)
本書の目的は、鳥取県内に幅広く存在している地域遺産「鏝絵なまこ壁」を掘り起こすこと、それらを基礎資料としてまとめること、「鏝絵なまこ壁」を創作してきた左官職人の顕彰、地域資産として価値のある「鳥取の鏡絵なまこ壁」を広く県民に周知すること、これらの地域資産をこれからのまちづくりに活用していただくことを想定している。

「鳥取県の鏝絵なまこ壁」の掘り起こし作業は、委員の1人上田勝俊氏の長年の研究と景観まちづくり課の景観コーディネーター・宮本孝二郎氏の勢力的な活動が功を奏し、160件にものぼる鳥取県を代表する鏝絵なまこ壁を取り上げることになった。全県下を隈なく走破し、悉皆的に掘り起こしてきた結果である。

鳥取県の場合、既に藩政時代から活躍していた「御殿左官」の存在があり、また近代になると石州左官が鳥取にやってきて定着し、多くの弟子を育てた。やがて、鳥取県の左官名人が誕生し、鳥取県独自の技術が引き継がれ、鳥取県独特のいわゆる「鳥取なまこ」が創作され、鳥取の鏝絵なまこ壁が豊富になったものと思われる。また、戦後になると、琴浦町光集落のように土蔵だけでなく主屋に至るまで鏝絵なまこ壁が溢れる集落が現われてきた。しかし、これらの鏝絵なまこ壁は過去の遺産ではない。「鳥取の鏝絵なまこ壁」は現在進行形の鳥取文化であり、今後ますます発展する可能性を孕んでる。鳥取の左官職人は、ますます重要な存在になって行くであろう。

なお、第1章の鳥取の鏝絵なまこ壁・概論は、景観まちづくり課の官本孝二郎氏が「建材フォーラム」に連載した記事を、稿を改めて掲載したものである。第2章の鳥取を代表する鏝絵なまこ壁・資料をより深く理解していただく為に、「鏝絵なまこ壁」の創作背景などを記しておく必要があったからである。


平成22年7月
米子工業高等専門学校名誉教授・和田嘉宥


頒布頒価:1,800円(送料別)
申込は、鏝絵なまこ壁文化推進協議会(鳥取県生活環境会景観まちづくり課 TEL:0857-26-7387、FAX:0857-26-8114)まで。
なお、関東地区では富沢建材株式会社(東京都中野区東中野4ー30-11 TEL:03-3362-7774)で店頭販売中。


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ゲルノート・ミンケ 「土・建築・環境 エコ時代の再発見」

ドイツの土建築の研究者であるゲルノート・ミンケ氏の著書の翻訳本が出版される事になりましたのでご紹介致します。


■内容(「BOOK」データベースより)
平成20年度より土建築に興味を持つ研究者・設計者・施工者などが集まって研究会を行っており、その活動の一つとして東京大学の松村・藤田研究室と早稲田大学の輿石研究室で本書を翻訳しました。
本書はゲルノート・ミンケ氏がドイツのカッセル大学で長年行ってきた土の建築に関する取組みをまとめた本で、ローム(粘土質の土)の色々な利用法と、これを支える多様な技術の概要を、実用的かつ体系的に整理したものです。プレファブパネル、ロームの直接成形法、耐候性、耐震性などの建築構法に関する解説も加えられています。豊富な図面と建設現場の写真により、土建築の実態を紹介しています。様々な国で実施されたプロジェクトの中から取り上げた33事例はいずれも優れた作品であり、土建築デザインの可能性と広がりが示唆され、土建築に馴染みのない方にも分かりやすいよう工夫されています。


著:ゲルノート・ミンケ (「BOOK著者紹介情報」より)
建築家、環境配慮型建築のコンサルタント。1974年に実験的建物研究所(Research Laboratory for Experimental Building)をドイツのカッセル大学内に設立。以来、30年以上にわたり同大学にて教鞭をとっている。土建築以外にも、麦わら梱の建築、低エネルギーなパッシブ(ソーラー)を用いた住宅、屋上緑化など、多様な持続可能な建築技術を専門とし、自身が所長を務めている実験的建物研究所にて関連する50以上の研究やプロジェクトを指導してきた。


監訳:輿石直幸/藤田香織
訳:前島彩子/山田宮土理/朝光拓也
編集協力:アトリエ天工人 山下保博/石井あずさ
発行所:西村書店
定価:5,800円



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『伝技塾 第4回 和洋漆喰物語』

2007年(平成19年)9月から12月にかけて行なわれた、第4回伝技塾「和洋漆喰物語」の講義録を大幅に加筆・訂正し、再構成したものです。

・はじめに
伝統技法研究会(安達幸一・遠藤裕子・大平秀和・藤田靖子)

・漆喰の歴史
左官仕上げの変遷と漆喰彫刻 斉藤金次郎
建築装飾を担った人々 遠藤裕子

・和の漆喰
土蔵の修復現場に学ぶ技法 加藤信吾 司会:伝統技法研究会

・洋の漆喰
漆喰と石膏の技法 湯田雄二 ゲスト:斉藤金次郎 司会:伝統技法研究会
漆喰装飾から石膏装飾へ 藤田靖子

・石膏装飾の技法
旧安田楠雄邸・石膏天井飾りの修復過程 十川忠久
立教学院11・12号館の石膏模型の製作

・あとがき
伝統技法研究会(安達幸一・遠藤裕子・大平秀和・藤田靖子)

¥1,200
編集・発行 協同組合 伝統技法研究会
〒169-0074 東京都新宿区北新宿1-4-9-303
TEL 03-3367-1165 FAX 03-3367-1175
http://dengi.orio.jp/  E-mail:dengi@kta.biglobe.ne.jp


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杉浦貴美子 「壁の本」


本屋で「壁の本」という背表紙が目に付き、職業柄(?)すぐさま手にとってからしばし至福の時間が流れた。てっきり壁紙か土壁に関する書物と思いきや、まるで現代アートの写真集ではないか。パウル・クレーが大好きで、クレーの展覧会は殆ど観て廻っている私には、目が点の壁のディテールの数々。素晴らしき世界が本の中に繰り広げられていた。

左官にとって壁と言えば「塗り壁」だが、この本では筆者は「地球に対して垂直な面」と敬愛を込めて広く「壁」を定義している。普段、土壁を見慣れているものにとっては、新たな壁の表情に驚き、この手の芸術性やデザインが好きな人にも見ているだけで楽しい本である。 テキスタイル作家活動の経験者らしく、切り取られた壁のレイアウトセンスが秀逸。まるで抽象絵画のごとく、それぞれが一つの作品として観る者に訴え掛けてくる。培われたミクロ目線は幼少のころからとか。

素材になった壁たちは、全体を捉えると単なる古いペンキ塗りであったり、汚れて朽ちかけていたりするだけなのであろうが、ある部分を切り取るとまったく異なる美的世界が見えてくる。これって日常目にするものが見方を変えれば違った価値をもたらすという、よくある当たり前のことかもしれないが、あまりに分かり易くあまりに意外な良き例であろう。

本の後半部に書かれた壁コラムには思わずニンマリ。シール等を無意味にいたずら貼りされるような「隙のある」壁のくだりにもフムフムと納得してしまう。ユニークな表情を見せる壁たちに向けられた愛情が、とにかくストレートに伝わってくる。 筆者の杉浦貴美子さんには、このただならぬ感性で是非、土壁の写真も撮って頂きたいと願うばかりである。
(こせき)

¥1,600 (税抜)
出版社:洋泉社(2009/09)




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小松義夫文・写真 「土の家」


コンクリート、石、木、草。さまざまなものを材料にした家がありますが、世界じゅうでいちばん多く見られるのが土でできた家です。日干しレンガを使った家もあれば、草や木の骨組みに泥をぬり重ねた家、土の崖に横穴を掘った家、なかには20メートル以上の高さの土のビルもあります。「土」でつくられた世界各地のさまざまな家を見ていきましょう。
(対象年齢小学3年生から)

定価700円(本体価格667円)
ページ数:40  サイズ:25X19cm

出版社:福音館書店(2009/10)


左官礼讃Ⅱ発行に寄せて   中津千穂子(石風社)


いま私達のすむ住宅は美しいか、私達を囲む風景は美しいか? 現在求められているほんとうの建築技術とは何か──。
この本は、左官職という仕事への愛着と誇りにあふれ、土と水と風が織りなす土壁の美しさへの畏敬の念と、殺伐たる現代文明への深い洞察に貫かれた一冊になっているのではないかと思います。

9年前『左官礼讃』が上梓されました。それは、狭い業界関連の書籍としては良い評判をいただき、現在7刷りとなっています。これはその第二弾としての一冊です。
専門誌「左官教室」(現在は廃刊)の編集に携って40年の著者・小林澄夫氏が、その「左官教室」中のコラム「今月の言葉」として書き綴ってこられたものを主にしてまとめています。「左官教室」の仕事を終えられたのちの小林氏は、08年に「月刊さかん」(株式会社コーパス発行)を立ち上げ、やはり日本で唯一の左官専門誌の編集長となられ、「土を意識する生活者と左官のための月刊誌」の編集者兼著者としてのお仕事を続けてあります。
土壁とその壁を塗る左官職へのオマージュとして、また関係者のみでなく、現在を生きる私たちにとっても、「土壁から時代を考察する」一冊になっているかと思います。

それでは、どうぞよろしくお願いします。

2009年4月21日


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「左官礼賛 Ⅱ 泥と風景」 小林 澄夫

石風社
電話092-714-4838 ファクス092-725-3440
〒810-0004 福岡市中央区渡辺通2-3-24ダイレイ第5ビル5階

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「iA interior/ARCHITECTURE 11」 2008年11月号
特集「左官&塗装」仕上げの技法100+1

・巻頭インタビュー 樋口裕康(象設計集団)

・「左官」仕上げ 50
繊細な土の表情がほしい/ボリューム感のある荒い表情がほしい/土っぽいザラツキ感がほしい/荒めの表情がほしい/インパクトのある土壁がほしい/陰影のある表情がほしい/サラっとした質感がほしい/重厚な雰囲気の光沢がほしい/透明感のある光沢がほしい/アンティークな表情がほしい

・「塗装」仕上げ 50
シルバーの仕上げにしたい/ゴールドの仕上げにしたい/銅板調の仕上げにしたい/錫・ステンレスの質感にしたい/メタリックな質感に色を付けたい/鉄錆・鉄を表現したい/緑青を表現したい/スエード調にしたい/布のやわらかさを表現したい/砂目のテクスチュアを表現したい

・特殊塗装事例 10
光を映しこむ全艶仕上げ/粘土のような触りたくなる質感/メッシュにパターンを描く/砂鉄をスタンプする/色の濃淡のグラデーション/透明な素材に着目する/無機蛍光塗料で描く/MDFを積層させて染色する/漆をコーティングしたパネル/塗装の質感をもつ壁紙

・特殊塗装図鑑
ピアノ塗装/摺り漆/カシュー/ミルクペイント/漆喰塗料/蓄光塗料/反射塗料/3Dペイント/示温塗料/落書き防止塗料/黒板塗料/テント用塗料/常温亜鉛めっき

・塗料と塗装の超実用知識
塗装とはごまかしの仕事/トップコートの本当の性能/低汚染塗料の本当の実力/下地剤 下塗り材の選び方/長もちする外部用の木材塗料は?/絶対に錆びさせない鉄部塗装/特殊な下地に塗装するには?/耐候性の高いツヤ消し塗料は?/塗装と相性のよいシーリングは?/AEPをきれいに仕上げるコツ

・気になる素材、気になる塗装
時を経た木材の表現/磨かない漆の表情/テクスチュアを強調する手法

・塗装materials mini図鑑

エクスナレッジ社発行


※編集室より
左官屋さんや建材屋さんが提供した塗り壁サンプル、左官職人・鈴木忠さん(巧工芸舎)のインタビュー、気になる左官素材、左官材料等が掲載されており、更に意匠的に参考となる塗装の仕上げサンプルが多数掲載されています。


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コンフォルト 2008年12月別冊 「土と左官の本」4
特集 自然を壁にする技


・野性と理(ことわり) 挟土秀平の左官
  洞爺湖サミット・ゼロエミッションハウス/銀座十勝屋/李家ね
  日本化成ショールーム/ザ・ペニンシュラ東京/キャトルお台場店

・奥田信雄 京聚楽一筋
  松濤庵/柳本邸/宝泉堂/正的院・僊壺庵

・土を感じながら生活する
  肌も深呼吸する漆喰に守られた空気
  伊興寺町の家 内藤敬介 植田俊彦
  あの山の木や土がつくる,内なる里山
  邑楽の家 正田亨+正田智子 白石博一
  壁の向こう側に広がる漆黒の宇宙
  雨晴れの住処 原田真宏+原田麻魚 久住有生

・海外取材
  記憶や歴史を積層した版築 和解の教会(ドイツ・ベルリン)
  設計 ルドルフ・ライターマン+ペーター・ザッセンロート

・文人左官 佐藤嘉一郎
  旧重森三玲邸茶室 無字庵/玉泉院茶室 九皐庵

・能登半島震災から1年半 輪島の土蔵復活物語,元気に進行中
  土蔵がつなぐ人の緑が新しい町を育てる 水野雅男
  地域に開かれた,大津磨き仕上げのギャラリーに 蔦屋漆器店 小林吉則
  大壁の土蔵は,ゆっくりと着実に厚みを増してゆく 大崎漆器店 萩野紀一郎
  日干しレンガで修復,過程の表情を楽しむ 古窪邸 萩野紀一郎

・保存版 久住章の左官講座 土もの編
  世界と日本の土の建築
  土団子積み/日干しレンガ造/土ブロック積み/練り土積み/
  版築/小舞壁(海外編)/小舞壁(日本編)

・コラム
  竹小舞の荒壁土は,横竹側から塗るか,縦竹側から塗るか?

・聚楽壁の歴史と技術
  水捏ね仕上げ/切り返し仕上げ/のり土仕上げ

・久住章 土の仕事
  土蔵の古土を使った,光の井戸 ドーモ・キニャーナ
  慎ましく穏やかで優しい,究極の壁 茶道宗偏流幽軒
  土着の建築にならった土ブロック積み 安養寺木造阿弥陀如来坐像収蔵施設
  築地塀と版築の表情をモダンに表現 パークマンション千鳥ヶ淵

・この左官,この技を追う
  一尺の厚みのための一本道の土蔵づくり 加藤信吾
  洋風建築に華を咲かせる対話と情熱 荒木富士男
  優しい艶がにじむ磨きの壁を求めて 小沼充

・歴史と湯を守り続ける,伊達男たちの心意気
  青根温泉・湯元不忘閣 左官 原田正一 白石博一

・ゲストハウスをつくる
  セルフビルドの左官講座 日置拓人
  1 仕上げをイメージして計画を立てる
  2 土に関するディテールについて
  3 施工のポイント
  4 チームの編成について

・特別講義
  土壁の塗り方 指導 久住有生

・京・聚楽の地で上塗り土をつくる
  土壁の黒衣,中内建材店の仕事

・最新左官材取扱店・メーカーインデックス

・泥刈りツアー2008
  はるばる来ましたばい 中央ヨーロッパ編
  隊長 マンフレッド・シュパイデル 隊員 原田進 木村謙一

・環境土木の時代へ
  いまこそ,左官の土の技術を土木に生かすとき。今井俊博
  左官が環境をつくる現場
  イオンレイクタウン/もとゆの森/福岡市立壱岐南小学校

・土と左官の情報ファイル
  館林美術館「土-大地のちから」展
  スペイン・サラゴサ万博「エルファロ」/木村謙一+小沼充「泥の波が光る」展
  日本漆喰協会第三回作品賞決定/森と風のがっこう「エコキャビン創出プロジェクト」
  富沢建材・冨澤英一インタビュー/左官講習会,全国各地に拡大中
  月刊『さかん』創刊/左官のいまと未来をつなぐサイト「左官的塾」
  土と左官をもっと知るための8冊

定価 2200円(税込)


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コンフォルト 2002年6月別冊 「土と左官の本」

 「左官」とは、土壁や漆喰壁を塗る職人のことです。土、砂、藁、石灰、そのほかさまざまな材料と水を按配しながら、機能的にも意匠的にもその場所にふさわしい壁をつくりあげます。日本では長い間、壁といえば左官による塗り壁を指しました。土間の床である三和土、かまどづくりも左官の仕事でした。多くは文字通り、その「土地」を映し出すものでした。収納物を守る土蔵の厚い壁も、朴訥としたてらいのない壁も、上品な光沢をもつ洗練された壁も、荒々しくひび割れた壁も、趣向を凝らした味のある壁も、侘びた風情を演出した壁も、左官はつくり出すことができます。材料や価値観、予算などによって、いかようにもできるというところに、現場仕事ならではの、おおらかさ、おもしろさがあります。
 しかし、ここ半世紀、本来の左官の仕事は、私たちの生活から徐々に遠くなってゆきました。時間と手間がかかる、コストが高い、標準化できないといった理由です。壁は新建材やビニルクロスなどによる乾式工法にとって代わられ、左官材料も既製品となり、工法は簡略化され、自然素材を調合しながら使うことも稀になってしまいました。左官の仕事も、基礎工事を行ったり、コンクリートの表面を直したり、タイルやブロックを張るといったように、多様になってゆきました。
 でも、そろそろ変化が始まっています。私たちは、この取材を通して、何人ものすばらしい左官の方々とその仕事に出会いました。そのたびに、いろいろなことを教えられました。混ぜて、塗って、乾かす、その自由さと無限性。驚くほどさまざまで美しい、土や砂の色。手間と時間をかけることでこそ、生まれてくる豊かさ。応用を可能にするのは技術と経験と知恵だということ。彼らが垣間見せてくれるのは、わくわくする新しい世界でした。こんなに素敵なひとたちばかりなのはなぜだろう、土に触れているせいなのだろうか、と思うくらいでした。(「左官に、土に、出会ってください。」p12より)

 本書はムックのスタイルで、豊富な写真と共に、いま再び注目される土と左官の魅力を伝える。まず、新しい左官の世界をリードする久住章さんをはじめ、各地で旋風を巻き起こしている左官たちを紹介。さらに、色土を探しに行く泥狩りツアー、世界の泥の家、建築家による土壁の現代住宅、素人たちも参加して楽しむワークショップなど、多角的な構成となっている。左官を知る基礎講座、土と左官の小史など、「知的な」ページも楽しめる。「コンセプト」や「企画」をもとに生産される商品を次々に消費するいまの時代にあって、つくることの原点が見えてくる。

コンフォルト別冊 「土と左官の本」シリーズ

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2003年8月別冊           2005年5月別冊
「土と左官の本」2          「土と左官の本」3

コンフォルト 左官関連特集号

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2003年4月号             2007年6月号
特集 日本の素材 土        特集 土と左官の力



書店で手に入りにくい場合は、下記までご注文ください。

建築資料研究社出版部
〒171-0014 東京都豊島区池袋2-72-1 日建学院2号館
TEL 03-3986-3239   FAX 03-3987-3256
http://www.ksknet.co.jp/book/



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小松義夫 「地球生活記」

どのページを開いても目が吸いつけられる。何度読んでも飽きない。アフリカでも、ヨーロッパでも、アラブでも、アジアでも人々は地を掘り、岩を砕き、石を重ね、煉瓦を積み、木を組み合わせ、竹を編んでそれぞれの家を作り、暮らしを続ける。砂漠にそそり立つイエメンの土の摩天楼、仏教との濃密な関わりで暮らすブータン、猛暑や酷寒を避け、地下に築いたチュニジアの家、風土がいかに人々の生活を律しているか、住居は風景といかに密接にかかわっているか、私達は目の当りに見、納得する。どの写真からも人々の声や動きが立ち上る。写真の持つ「記録性」という原点をまざまざと見せ付けられた。(田口久美子)

あなたはアフリカといえば何を思い浮かべますか。ゾウ? ライオン? 日本の約80倍の面積のアフリカに住むほとんどの人は、野生のゾウやライオンを見たことはないということを知っていますか。ましてや、腰みのを着けて、槍を持った人などは、アフリカのどこを探しても存在しません。 本書は「ターザン」や「少年ケニア」などの絵空事の世界でない、今のアフリカに生きる、いろいろな地域のさまざまな人々の生活する場所をはじめとして、ヨーロッパ、アジア、南北アメリカ、オセアニアと、人が住み、生活しているところなら、辺境から都会まで、地球をぐるぐるまわり取材しています。 家には風土、伝統、歴史がそのままあらわれ、また、さまざまな生活を集大成し、凝縮している面があります。そういった家のある風景とともに、各地に生きる人々の暮らしや営みを、1700枚を超える写真で丁寧に紹介しています。 お子さんといっしょに、驚き、楽しく読み進んでいくうちに、きっと地球、人、家族、生活など、いろいろと考えさせられるはずです。今世紀を代表する出版物として、自信を持っておすすめします。

出版社: 福音館書店 (1999/06)



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小松義夫 「地球人記」

「みんなちがってみんないい」 衣食住はもとより、学校・トイレ・電柱・赤ちゃんの運び方・洗たくの仕方・乗り物・看板・働く子ども・髪型・遊び・温泉……、そしてゆりかごから墓場まで。地球をぐるぐる探訪し撮った、地球の上に暮らすさまざまな人々の営みを、“働く・動く”“学ぶ・遊ぶ”“着る・飾る”“住む・くつろぐ”など七章に分け、約百十テーマ、二千百五十枚の写真で構成しています。 大好評をいただいています「地球生活記」の姉妹編です。「地球生活記」は住居を中心に構成しましたが、本書は暮らし・生活がテーマです。 地球にはさまざまな場所で、それぞれ固有の文化や価値観を持つ、たくさんの人々の暮らしがあります。本書によって、同じ地球に暮らす私たちが、そのような人々のあるがままの姿を実感し、そして理解し尊重できるきっかけになってくれればうれしく思います。 どうぞご家族みなさんでお楽しみ下さい。地球人のひとりとして。

出版社: 福音館書店 (2001/06)



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小松義夫 「世界あちこちゆかいな家めぐり」

飛行機に乗り、車やバス、小舟を乗りついで、世界中のおもしろい家の写真を撮っている著者が、たずねてきた家とその家で暮らす人々の様子を紹介する。再刊。

出版社: 福音館書店 (2004/10)



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