遠野氏連載3

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森と風のがっこう

遠野未来


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写真:舞台となる 森と風のがっこうと 廃屋となった旧教員住宅


今年から3年計画で、岩手県葛巻町の 森と風のがっこう で「エコキャビン創出プロジェクト」がスタートします!

NPO森と風のがっこうとは、葛巻町の山間の廃校となった木造校舎を拠点にし、環境共生とこどもの場、地域の人と資源の再生・・・を行っている、日本屈指の楽しい環境体験施設です。スローツアー、こどもエコキャンプ、 カフェづくり・・・など毎年楽しい企画が盛りだくさん。
山間の美しく厳しい自然と温かい人たち・・・・日本の環境体験の場で一番好きな場所です。今回プロジェクトに参加させていただけて光栄です。
是非皆さんと長く残せる場をつくっていこうと思います。

「エコキャビン創出プロジェクト」とは、敷地内にある廃屋となった旧教員住宅を改修 し、自然エネルギーを使った環境共生型の宿泊施設として再生させ、そこで環境 教育の体験プログラムが行わる・・・という国内初を目指すプロジェクトです。
私はそのトップバッターで今年、築40年の木造平屋の建物を、「エコキャビン」という、体験型自然エネルギー・環境今日教育の宿泊施設として改修を行います。
設計はもちろん、自然素材による施工にも出来る限り関わります。
2年目には武内 賢二さんによる自然エネルギー設備設置、、3年目に酒匂 徹さんによる自然エネルギー教育体験・・・・楽しみながら身をもって体験できるプログラムです。

先週そのはじめてのミーティングが現地で行われ、たくさんの楽しいアイディアが出されました。
その案をどう料理し、かたちにするか、どのような場をつくるかが、今回私に課せられた使命・・・・「思う存分やってください!」と森と風のがっこう 理事長 吉成信夫さんのお言葉。
とにかく楽しく、かつそこでしか出来ない美しい場にしていこうと思います。

つくる内容はこれからつめていきますが、木・土・水・石・・・様々な資源が豊富なここ岩手でしか出来ない、絶対他にない内容にしようと思います。夏まで3回にわたり、ワークショップも行われ、みんなでつくるプログラムも組んでいます。

自然素材の家を作りたい方、生きた環境教育の場を体験したい方、是非ご参加ください。
秋まで、そのプロセスを紹介していきます。

皆さんお楽しみに!

詳しくは 森と風のがっこうで。
ウェブサイト
http://www5d.biglobe.ne.jp/~morikaze

「エコキャビン本体改修」ワークショップ開催・参加者募集のご案内

■■エコキャビン創出プロジェクト
■■-自然エネルギーで過ごすエコライフが体験できる滞在研修空間づくり-

国内初となるエコキャビン(-エネルギーの自給・消費、水資源の利用・処理の流れが見える集約的なスペース-)をつくり出すプロジェクトです。2004年、廃屋を改築して環境共生建築のカフェ森風を建築家や参加者、ボランティアなど延200名の方々と共につくり出した実績を踏まえ、今回も土地の記憶を掘り起こし、地元にある資源を活かしながら整備を進め、その過程を参加協働の形式で行うことで、情報やノウハウを多くの方々と共有してきます。
そこに滞在することそのものが研修となり、足元にある資源や自然エネルギーを活用した心地よいくらし方に触れ、これからのエコロジカルな生活のあり方を学べる場をひらいていく3カ年プロジェクトが始まります。(本年度は、建物本体の改修を中心に行ってきます。)

※エコキャビンとは
自然エネルギーの滞在体験施設エコキャビンの例は、イギリスのCAT(Center for Alternative Technology)に見られますが、国内にはまだありません。
本プロジェクトでは、廃屋を改修して、地元にある資源、資材を活かし、パーマカルチャーのデザインの考え方や省エネ、パッシブソーラーハウスの手法を取り入れた環境共生型の建築として再生させていきます。また、エコキャビンの中で使用するエネルギーが自給できる付帯設備なども取り付けていきます。太陽光発電、エネルギーモニター(エネルギーの量をモニターするパネル)、森林資源を活用した暖房システム、汚水浄化、コンポストトイレなどトータルに一つのスペースに集約化していきます。

●開催要項
・主催  NPO法人 岩手子ども環境研究所
・対象  学生、社会人など。定員20名(中学生以下は、保護者同伴のこと)
・場所  森と風のがっこう(岩手県岩手郡葛巻町江刈42-17)
※最寄の下車駅:東北新幹線「いわて沼宮内駅」
・参加費  各回12,000円(食費、保険代、宿泊に伴う費用等含む)学割8,500円(ただし、要労働提供)
・協力  本プロジェクトは三井物産環境基金の助成を受けて実施しています。

●日程・内容 2008年「エコキャビン本体改修」
ワークショップを開催し、多くの方々とエコキャビンづくりのノウハウを共有していきます。
▼エコキャビン企画構想ワークショップ
5月31日~6月1日(1泊2日)
参加者と共に改修する前の旧教員住宅を実際に見て、地元にある資源を探索し、そこにあるものを活かすという観点からエコキャビンの姿を探っていきます。パーマカルチャーのデザインの考え方も取り入れながら、最終的には、エコキャビンの具体的なイメージを絞り込んでいきます。
講師
遠野未来(遠野未来建築事務所。環境共生建築担当)
酒匂徹(自然農園ウレシパモシリ主宰。パーマカルチャーデザイン担当)
武内賢二(ソーラーワールド。自然エネルギー担当)

▼エコキャビン施工ワークショップ
その1 6月28日~29日(1泊2日)改修準備作業、資源調査、資材集め
その2 8月23日~24日(1泊2日)自然素材、地元の資源を活かした改修
エコキャビン企画構想ワークショップの内容を受けて、エコキャビンの施工を行っていきます。まずは、地元にある資源(間伐材、石、土など)を集めてくるところから始めていきます。自然素材の扱い方や、道具づかい、地元の山村のくらしの中で受け継がれてきた技や智恵にも触れながら、ワークショップ形式で実際の改修作業を行っていきます。
講師
遠野未来(遠野未来建築事務所。環境共生建築担当)

●本プロジェクトの目的
廃校跡を利用した森と風のがっこうが開校して7年を経て、「もったいない、ありがたい」を合言葉に、パーマカルチャーの考え方を取り入れつつ、コンポストトイレやバイオガスプラント、空缶風呂などエコロジカルなくらしが楽しみながら体感できる施設づくりを進めてきました。さらに、旧教員住宅を改造した環境共生型建築のコミュニティカフェも完成し、開校当初の積極的な意識を持った市民のみならず、幅広い方々が訪れるようになり、生活を基軸にした多面的な取り組みに触れてもらえる機会も増えてきました。

これまでの取り組みを踏まえ、国内初のエコキャビンをつくり出すことによって森と風のがっこうの研修センターとしての機能をより前に進めていきます。土地の記憶を掘り起こしながら、そこにあるものを活かしていく整備の過程を参加協働のワークショップ形式で行うことにより、より多くの情報やノウハウを蓄積するとともに共有することができます。
このような、エコロジカルな暮らしのモデルの創出を通して、やってみることでできることの確かな感覚をつかみ、大人から子どもたちまで活き活きとした持続可能な未来を描くことのできる場と
していきたいと思います。

●エコキャビンについて
森と風のがっこうの敷地内にある廃屋となった旧教員住宅を改修し、環境共生型の建築として再生させていきます。新たに施設を建設するのではなく、そこあるものを活かしながら、未来へとつながる場を創り出していくことは、資源を節約するというような物質的な側面のみならず、そこの土地の記憶の上に未来を拓いていく安心感にもつながっていきます。イギリスのCAT(Center for AlternativeTechnology)にエコキャビンの前例はすでにありますが、ローカルな技術や資源を組み合わせながらこの土地にあったエコキャビンつくり出していきます。
これまで、森と風のがっこうでは、体験することの大切さを実践しながら学んできました。国内で初めてのエネルギーと水資源などの自給、消費の流れが目に見えて体験できるエコキャビンを創出し、体験を通して学んでいく研修センターとしていきたいと考えています。

●エコキャビン・プロジェクト 3カ年計画
エコキャビン創出プロジェクトは3カ年の計画で進めていきます。
・第1期(2008年) エコキャビン本体改修
・第2期(2009年) 自然エネルギー関連付帯設備設置
・第3期(2010年) 自然エネルギー教育プログラム開発

●実施場所「森と風のがっこう」について
標高700m、14世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。2001年、葛巻町の協力を得て岩手子ども環境研究所が開設。「もったいない、ありがたい」を合言葉に、パーマカルチャーの手法を取り入れ、自然エネルギー教育、エコロジカルな生活教育の場として、循環型の暮らしが実感できる施設づくりを進めている。コンポストトイレ、空缶風呂、バイオガス装置をはじめ、環境共生建築のカフェもオープン。子どもの居場所づくりにも取り組む。北欧のライフスタイルと地場のくらしにまなびながら、過去と未来をつなぐ新たな道を模索している。平成17年版「環境白書」、「こども環境白書」にも取り上げられた。2006年より「くずまき・子ども自然エネルギースクール」を夏(9泊10日)、春(3泊4日)開催。

●講師・主催団体代表者プロフィール
▼遠野 未来(遠野未来建築事務所)環境共生建築担当
早稲田大学建築学科大学院卒業後、1995年に遠野未来建築事務所を設立。1999年に東京・神田のオフィスビルの内部を土壁の自宅兼フリースペース「神田SU」として改装。土と藁などを素材にした空間や場をつくりながら、世界各地で活動中。建築・アート・まちづくりが一体となった表現をめざしている。主な代表作として「珪藻土のたまご」(2005年、金沢21世紀美術館)。

▼酒匂 徹(自然農園ウレシパモシリ主宰)パーマカルチャーデザイン担当
学生時代から有機農業の研修を受けて実践を続ける。その後、1年間ニュージーランドでパーマカルチャーの研修を受け、94年にそのデザインコース修了。以後、岩手県花巻市の山間で、風土に根ざしたデザインのあり方を模索しながら、自給をベースとした自然農園ウレシパモシリを主宰する。2003~04年に森と風のがっこうで開催したパーマカルチャー講座(全16回)のメイン講師を務め、施設整備のデザインに深く関わる。

▼武内 賢二(ソーラーワールド代表)自然エネルギー担当
自然エネルギー事業協同組合レクスタの一員として自然エネルギーの普及で東北各地を飛び回る。家庭での自然エネルギー導入のコンサルティング・施工のほか、子ども達の自然エネルギー講座も数多く手がける。くずまき・子ども自然エネルギースクールでは、自然エネルギー担当の特別講師を務め、子どもたちの思いを汲み取りながらプログラムを組み立てていく柔軟さから、楽しい自然エネルギー発電所づくりとなった。

▼吉成 信夫(岩手子ども環境研究所理事長)プロジェクト全体統括
本来は企業マーケティング、広報、CI戦略が専門。宮澤賢治にひかれて家族で岩手に移住。「石と賢治のミュージアム」(岩手県一関市)、「森と風のがっこう」(岩手県葛巻町)、「県立児童館いわて子どもの森」(岩手県一戸町)という3つのタイプの異なる施設づくりを主導してきた。現在、岩手県立児童館いわて子どもの森館長。国士舘大学21世紀アジア学部、盛岡大学短期大学部非常勤講師を兼任。主な著書に「地域再生のまちづくり・むらづくり」(ぎょうせい)、「豊かな子育ちと地域支援」(学文社)。

●お申し込み、お問い合せ
NPO法人岩手子ども環境研究所(森と風のがっこう)
担当:黍原(きびはら)
〒028-5403 岩手県岩手郡葛巻町江刈42-17
TEL&FAX 0195-66-0646 morikaze@mvb.biglobe.ne.jp
http://www5d.biglobe.ne.jp/~morikaze

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